気・血・水 体内のものさし

体内からの治療を主とした『東洋医学』『漢方医学』と外的作用で治療する『西洋医学』。ですので漢方薬は『西洋薬』とは大きく異なり、病名や症状だけから適切で、かつ最良の処方を選択することはできないのです。病の人それぞれの『証』といって『体質』『体力』『抵抗力』『病気の進行具合』などを総合的に考慮し、慎重に個々に合わせた漢方薬を決定するのです。

代表的な「証」としては1.虚実・・・虚証と実証、2.陰陽・・・陰証と陽証、および3.気・血・水があります。

『気』・『血』・『水』とは、『東洋医学』『漢方医学』における身体の『生理機構』を意味する言葉です。

『東洋医学』『漢方医学』では、身体が病気に犯されている状態と病気の進行具合を意味する言葉として「病邪侵攻」という言葉は用いられますが『気』・『血』・『水』では、身体のどの部分が、病邪侵攻を受けているかに焦点を当てて診断をします。

『東洋医学』『漢方医学』では体内にある「気」という見えないエネルギーが、身体を循環することで、健康な生活を送ることができる、とするのが根幹の考えとなっています。
この考えは『西洋医学』とは大きく異なる考え方です。
そして、この気の流れが滞ると、身体に異常が生じるとされているのです。
『東洋医学』『漢方医学』では、この気の滞りは、神経や精神機能が障害されていると考えられ、その状態を考慮して治療の方針が決められるのです。
一例として、気が上にのぼった状態の場合、症状としては『のぼせ』感として現れるのです。その場合、気の流れを正常に戻す「順気剤」が用いられるのが常となっています。
また「血」とは『ホルモン』や『血液』にあたるものです。
「血」の循環に支障が生じ、流れが悪くなる状態。血液が滞っている状態が「お血」です。
この状態を改善するために用いられるのが『駆お血剤』です。
「水」とは、体液のことです。
人間は約7割が水分で構成されています。ですので「水」と病気の関係は実に深いものなのです。
たとえば、水毒というのは、体液『水』が身体の一部に偏っており滞っている状態をさします。
『水分代謝』が不調になっていると考えられます。
したがって『利尿剤』が用いられます。
『東洋医学』『漢方医学』において病気は『気』・『血』・『水』のどれかひとつが独立して原因となるのではなく、複合的に関連して症状が現れると考えられ。その治療もまた総合的にみて判断し漢方薬も処方されます。